引退馬支援
について

引退競走馬は価値あるパートナー

私にとって引退競走馬は価値あるパートナーです。私はもともと乗馬というスポーツを広めて馬の魅力を多くの人に知っていただきたいという想いからフリーマガジン「馬旅」の取り組みを始めました。

そして、馬の魅力をもっと多くの人に知って欲しいという活動の中で、引退競走馬の課題にぶつかりました。年間7,000頭が生産される競走馬のうち一部の活躍した馬だけが余生を過ごすことができます。

まず、最初にお伝えしたいのは競馬という産業を私は否定しません。競馬産業は多くの雇用を生み出し、娯楽として日本の文化として根付き、大袈裟な言い方かもしれませんが多くの人の生きる糧になっています。

しかし、毎年引退する数千頭の馬たちの天寿を全うするために私たちに出来ることはないだろうか?と真剣に考えます。そして、元々目指していた【乗馬の普及】が引退馬支援につながるという結論に辿り着きました。(あくまでも一つの考え方です。引退馬支援には様々な方法があると思います。)

私は引退競走馬に自ら稼いでもらうことが最も大切だと感じています。それが社会的に持続可能な活動といえ、未来に向かって無理のない継続的な取り組みだと感じています。

内容はシンプルに以下の通りです。

馬1頭維持するためには飼料代や人件費含めて月間約15万円必要と仮定します。つまり、その馬に月間15万円稼いでもらう必要があります。

  • 自馬

乗用馬として自馬を所有する人を増やす。乗馬人口が増えれば必然的に自ら自馬を持ちたいという人は増えます。自馬としての活動がその馬の仕事になります。

  • 練習馬

入会金や月会費などは一旦横に置きます。1レッスン3,000円と仮定します。乗馬クラブでは基本的に1レッスン45分と定められています。つまり、月間50レッスンをこなせばクリアということになります。乗馬クラブには休日もありますので実質1ヶ月=25日とすると1日あたり2レッスンとなります。(ここでのレッスンの定義には体験乗馬も含めます。)

つまり、馬にとっては1日平均1時間半の仕事があれば良いということになります。(もっともレッスンは土日に集中する傾向がありますが。)

ここで大切なことは“養老馬の定義を曖昧にしない”ということです。馬術競技馬の中には20歳を超えても活躍する馬が多くいます。私は行き届いた管理をすれば、引退競走馬は乗用馬として25歳ぐらいまでは活躍することが可能だと考えています。25歳を超えてもセラピーホースとしての活躍もできるかもしれません。また、このステージになると寄付なども多く必要になってくると思います。

2度目になりますが、私が強調したいのは“養老馬の定義を曖昧にしない”ということです。

引退競走馬が転職できるか?ということについては過去のブログをご覧ください。また、机上の空論だとか現実的に難しいというご意見は多々あると思いますが、想像から始まることもあると思います。一つの考え方としてご了承ください。

最後になりますが、馬たちが住む家も馬たちが食べるご飯も結局のところその馬たちに稼いでもらうほかにありません。それが結果として多くの馬たちの命を守ることになるのではないでしょうか。私たちが出来ることとしたら、その馬たちに活躍の場や土台を提供することだと考えています。

乗馬を体験してみたい方はこちら【全国乗馬倶楽部振興協会】
https://www.jouba.jrao.ne.jp

乗馬の普及により引退競走馬の活躍が増え、引退競走馬の活躍により乗馬が注目されます。私にとって馬たちは最大のパートナーです。

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